戻る


こんな戦国BASARA3はイヤだ・発売前憶測編

文:W.KOHICHI





<合戦場にハワイステージがある>

政宗「OK , Are you ready !?」
小十郎「準備こそ良いですが……政宗さま! ここはどこなのでしょうか!?」
政宗「細かい事気にしてんじゃねーぞ小十郎! 敵がいて俺たちがいるんだから戦場に決まってる!」
小十郎「いや、ここは明らかに日ノ本ですらないですよね!?」
政宗「うっさい! 気にすんな! ほら奴を見ろ、完全にいつも通りだぜ?」

幸村「うおぉぉぉー! 天・覇・絶槍ー!!」

政宗「今日こそ決着を付けてやるぜ真田幸村! 付いて来いや小十郎!」
小十郎「あれと一緒にされましても……ま、いいか」

小十郎「それにしても暑いな……」
政宗「甲冑付けて走るのはちょっとつらいな」
小十郎「政宗さま、つづらの中から見慣れない物体が出て来ましたぞ」
政宗「これは知ってるぜ、南蛮の菓子・chocolateだな」
小十郎「何故につづらの中から菓子が……」
政宗「名産なんだろ」
小十郎「食べてみるか……おっと、中に何か入ってやがった」
政宗「nutsのようだな」

小十郎「どうでもいいが、武田の連中は軽装だな」
政宗「あの首からぶら下げてる花輪はなんなんだ?」
小十郎「なんでしょうね……全員が付けているようですが」

佐助「俺様、参上! ここから先には進ませないぜ!」
政宗「HA! 出やがったな道化! 生憎テメェに用はないんだぜ」
小十郎「なんだってテメェまで軽装に花輪なんだ?」
佐助「うるさいなー、宮仕えはいろいろつらい事もあるの! あまり聞くなよ」
政宗「小十郎、野暮は言いっこなしだぜ」
小十郎「はぁ……」

政宗「しっかし、景色のいいとこだなー」
小十郎「感心している場合ですか……ここはマジでどこなんだ? 見覚えのない植物ばっか生えてるし」
政宗「気にすんな、ここを枕に死ねるなら幸村も本望だろう」
小十郎「本望でしょうかね……奴とて武将なら城で死にたいようにも思えますが」
政宗「おっと、いよいよBossのお出ましみたいだぜ。小十郎、しっかり付いて来いよ!」
小十郎「はっ! せめて安らかに死なせてやりましょうぞ」



<合戦場に北極ステージがある>

佐助「寒ッ! 寒いよおい! ダメだ大将、帰ろう!」
幸村「何を言い出すか佐助! いよいよ上杉軍との対決なのだぞ!」
佐助「ここまで寒くちゃ戦にならないよ! 士気だって下がるし!」
幸村「それは向こうも同じ事、こうなれば魂の勝負だ!」
佐助「こんな環境だったら向こうさんも帰りたいって、絶対!」

謙信「わたくしのつるぎよ」
かすが「なんでございますか、謙信さま」
謙信「ふくをきこんできなさい、ここはさむい」
かすが「ありがとうございます、その温かい心遣いで充分でございます」
謙信「よいのですか」
かすが「いざという時に遅れを取るわけには参りません、このままで充分です」
謙信「……わかりました、かぜをひいたりしないように」
かすが「謙信さま……お心優しい……」

幸村「見ろ! 敵方はやる気だ!」
佐助「いや、あれいつものやり取りだよね!? もっと言うといつもと微妙にずれてるよね!?」
幸村「往生際が悪いぞ佐助! 心頭滅却すればこの程度の寒さなど!」
佐助「だから気合だけじゃどうにもならない事だってあるから! 目ェ覚まして大将!」
幸村「ええいもういい! 俺一人で行ってくる!」
佐助「ちょっと大将! ……ああ、もうしょうがないなあ!」

幸村「敵兵に白い熊が混ざっているようだぞ佐助」
佐助「流石の軍神も熊を従える事は出来ないと思うけど……」
幸村「相手にとって不足はなし! いざ勝負!」
佐助「だからそれは敵じゃないんじゃ……聞いてよ人の話!」

佐助「大将、氷の道が割れて途切れてる」
幸村「確かに水で寸断されているな。だが距離的にここを渡れば近道だ」
佐助「渡るって……まさか泳ぐなんて言わないよね?」
幸村「大丈夫だ佐助! 人間は案外丈夫だ、往け!」
佐助「しかも俺が泳ぐの!?」

幸村「つづらの中から砕かれた氷が!」
佐助「これ、カキ氷じゃん! 寒いんだからせめて温かいものが欲しかった……」
幸村「だが食べねば体力が戻らぬ。いざ!」
佐助「あっ、ちょっ、そんな一気にかきこむと!」
幸村「うおお頭が痛い!? なんだか冷たいぃ!」
佐助「言わないこっちゃない……」

佐助「あーもう面倒になってきた、早くケリを付けたいもんだ」
幸村「拙速は禁物だぞ、佐助!」
佐助「今に限れば巧遅よりはいいよ」
幸村「もっと熱く燃え滾れ、佐助!」
佐助「無茶言ってくれなさんな大将……さ、とっとと決着を付けよう!」



<敵武将は弱らせるとモンスターボールで捕獲出来てしまう>

慶次「よし、準備よしと。そっちはどう?」
かすが「問題ない。準備万端だ」
慶次「モンスターボールはきっちり持った?」
かすが「それも問題ない、言われるまでもない」
慶次「よーし、んじゃ出撃!」

かすが「今回の相手は毛利か……領地的に距離があるのにご苦労な事だな」
慶次「それはいいんじゃない? 毛利の武将なら、捕獲後が楽そうだし」
かすが「ふむ、君主があんな性格だからな。無理もあるまい。部下もどうしてあんなのに従うのやら」
慶次「徳とか運とかそういうものだと思うよ。或いはあの性格だから従うのかも」
かすが「ま、どうでもよい。私は謙信さまに従うのみだ」

慶次「よぉーし! 早速ポケモン、もとい武将ゲットだぜ!」
かすが「いちいちはしゃぐな、鬱陶しい」
慶次「いいじゃん、お約束だよ」
かすが「あとポケモンという単語を出すな」
慶次「大丈夫だって、それ言ったら何もかも台無しだよ」

かすが「止めをささないように戦うというのも面倒ではあるな」
慶次「まあね、流石に一般兵まではそこまで手加減は出来ないしね」
かすが「お前は常に『みねうち』で戦うんじゃないのか」
慶次「そんなスキルは入ってないはずだけど……」

慶次「合戦は順調、と……こちら側の武将は毛利にどれだけ捕獲されたのかな」
かすが「今のところ目立った損害はないようだ。毛利が籠もっているからだろう」
慶次「とってとられて、武将になっちゃうと大変だよね」
かすが「人のものをとったら泥棒とは言うが、事この時代にそんな道徳は通用しないという事だな」
慶次「乱世のしきたりか」

かすが「それにしても毛利の武将、割とよく戦うな」
慶次「やっぱ君主へのなつき度の問題じゃない?」
かすが「なつき度なのか忠誠度なのかはっきりしろという話だが」
慶次「ここら辺、まあ所謂『ポケモン』なのか『信長の野望』なのかはっきりしないんだけどね」
かすが「メタな発言は慎め」
慶次「そっちもなー」
かすが「………」

慶次「戦場に立っててイヤになるのは男ばっかりってところだねー」
かすが「仕方があるまい、戦場とはそういうものなのだから」
慶次「いっそ雑賀衆とでも合戦しようか? 当主は美人さんだし。是非捕獲してみたい」
かすが「お前、それは合戦ではなくてただのナンパだ」
慶次「いやモンスターボールでなくていい、言葉と身体で語り合いたい、是非!」
かすが「………」

かすが「そろそろ毛利元就自身が出てくるはずだぞ」
慶次「ただのモンスターボールしかないし、捕獲は無理だろうね」
かすが「うむ。だが仮にマスターボールがあってもあの毛利元就を捕獲できるかは怪しいがな」
慶次「捕獲できてもその後が面倒そうだしねえ。まあいいや、行こうか!」
かすが「こちらが捕獲されないように頑張らねばな。では参ろうか」









<終>




後書き
えー、この文章を書いたのは2010年2月半ば。『戦国BASARA3』はまだ発売日もはっきりしていない状況です。
そんな状態でしたが、敢えて「今しか書けないもの」を狙って書いてみたのですけれど……正直、『3』という感じがあんまりしませんね、我ながら。
他にもいろいろシチュエーションは考えたのですが、ネタ的にあまり楽しくないものが多かったのでばっさり削除ッ! しました。
発売日未定の今から欲しくて仕方ない『3』。早く発売日確定しないかなー。公式サイト見るとかなり出来上がってるっぽいんだけどなー。
まあ、いざ発売となって、ホントにこんなネタが含まれてたら私は投げ出すかもしれません。無論、大丈夫だと思ってますが。
うん、まあ大丈夫でしょう。いくらなんでも国境や時代やメーカーの壁を超えちゃったりはしないぜ! 多分!
……あーでも開発・発売メーカーがカプコンだしねえ。ひょっとしたらひょっとしちゃうかもしれないのは否定できないような。

〜おまけ〜 <合戦場に月面ステージがある>
三成「………」
吉継「………」
 ふよっ……


戻る