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ArtStyle : PiCOPiCT & SOMNIUM プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


どちらもニンテンドーDSiの、ニンテンドーDSiショップからダウンロード出来る“DSiウェア”。そして「ArtStyleシリーズ」と呼称されるゲームのうちの2つである。
雰囲気や操作、感覚に違いはあるものの、どちらも分類としてはパズルゲームである。
やはりそれぞれが独立したソフトウェアなのだが、今回も一挙に両方とも紹介しておこう。


『PiCOPiCT』

任天堂のファミコン時代のゲームをモチーフにしたパズルゲーム。上から落ちてくるブロックにブロックをつなげ消してゆく。
モードは1つしかないが、各ステージには裏ステージがあり、ルールは同じだが難しさが格段に跳ね上がる。まずは表ステージを進めてからゲームに慣れ、そのあとでおもむろに裏ステージに挑んだ方が無難。
ステージ中でのゲームの難易度は一定しており、急にブロックの落下速度が早まったり、ブロックが大量に落ちてくるといった事はない。どれだけ冷静さを保てるかが勝利の鍵となるだろう。ブロックを消すのに連鎖したり、特別なブロックを消したりするとコインが手に入る。コインで窮地を脱したり、ステージ中のBGMを購入・鑑賞したりする事が出来る。
雰囲気はもろにファミコン世代向け。BGMもアレンジされているとはいえファミコン風味。懐かしいと感じる人もおられるだろうが、逆にそういう世代でない人にもノスタルジックな何かを与える。
割とベーシックなパズルゲームと言う事が出来、広い層に楽しんでもらえる事が出来よう。


『SOMNIUM』

生物をモチーフにしたと推測されるパズルゲーム。セルと呼ばれる地を動かしコアと呼ばれる球と色を揃えるゲーム。一番近いパズルはルービックキューブであろう。
基本はクリアしていくだけの実にシンプルなモードしか用意されていない。タイムオーバーもないしゲームオーバーもない。
どれだけ短い手順でクリア出来るかを競うものなので、良い意味でも悪い意味でも醒めた思考が求められる。なお、一手取り消しという機能もある。
ふわふわした雰囲気とBGMがなんとも言えない感覚を呼び覚ます。
じっくり考える事が要求されるパズルゲーム。その分、プレイヤーを選ぶと言えるかもしれない。



今回の2つのゲームは「じっくり考える」という事が最も重要。『SOMNIUM』はまさにそれ。『PiCOPiCT』もそうと言える。
サウンドがまた良く仕上がっている。『PiCOPiCT』では鑑賞モードが実装されているし、『SOMNIUM』も時間制限がないので、どちらもゆっくりとBGMを堪能する事が出来る。
この「ArtStyleシリーズ」全般に言える事として、最初のうちは優しい顔を見せているが、進むに連れ難易度がただならぬものを見せてくるという点がある。幸いこの2つのゲームは、最初の方のステージでまどろんでいても大丈夫だが。
合言葉は(勝手に合言葉にしたが)「ゆっくりしよう」。心にゆとりをもってのんびりとプレイしたいゲームである。


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