戻る


戦国BASARA2 プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


一言でいえば気持ちのいいアクションゲーム。主に爽快感や達成感などが得られる。
低い難易度のうちなら、あまり深く考えずに攻撃していくだけでもなんとかなるので、戦いの勘も掴みやすい。
難易度が高くなると敵の強さもそれに見合った厳しさになり、退屈はさせてくれない。
ただ、慣れてしまうとどうしても物足りなさを感じる部分はある。しかし最初に言った通り得られるのは主に爽快感なので、そういう方向のやり込みを求めるのはあまり正しい姿とは言えないのではあるまいか。
キャラクターによる使い勝手の違いもかなりある。お気に入りのキャラクターがいても、たまには他のキャラクターでプレイしてみると面白い。

さてこのゲームをプレイするにあたって、一番に念頭に置かなくてはならない事は、このゲームはフィクションだという事である。
日本史に出てきたり、他の有名なゲームに出てきたりする人物の名が出てくるが、このゲームに出てくるキャラクターとは基本的には別人であると強く認識すべし。
一部にしろ史実を踏まえたところがある武将もいるので、総てがフィクションだと断言できないのが小憎らしいところであるが。
また、人間は空を飛んだり、独りで千人も斬れないという事も覚えておいた方がいい。「当たり前だろ、バカ」というお叱りを受けようとも、ここだけは言っておきたい。
どいつもこいつも規格外の奴らばかりで困る。そこが面白いのであるが。

面白いゲームだという事は保証する。私が保証する。私が充てにならなくとも、私以外にもこのゲームをやった人に同意を求めればかなりの賛同が得られるのではないかと思う。
愉快なキャラクター、豪華な声優陣(らしい)、痛快なアクション、モノ集め・カネ稼ぎ・レベルアップ……。
アクションも前進一辺倒では難しく、ガード、視点切り替え、戦術的思考などが求められ、決して底は浅くはない。
弱点を挙げるとすれば、どのキャラクターでもやる事は似通ってしまいがちという事だろうか。
それに敵としてしか現われないキャラクターも魅力的なのが揃っているのが惜しいところである。

結論を言えばかなり成功を収めたゲームと言えよう。伊達にスタイリッシュを名乗っているわけではない。伊達と言っても政宗とは関係ない。
ここまで時代設定無視のキャラクター付けはいっそ大成功と言って差し支えない。思い切りの良さがプラスにつながった。
憶測だが「どうせやるなら徹底的に」という合言葉がぴったり来るゲームである。
時間がない時も一合戦、というスタイルもありなので、忙しい方々にもお薦め。痒いところに手の届く、なかなか細やかな気配りの効いているゲームなのだ。
繰り返すが爽快感がとても充実している。一度プレイしてみる事をお薦めする次第である。損はさせないと思う。

さて、もしいればの話だが、このゲームをやって日本史というか戦国時代に興味が出たという方、それは良い兆候である。
古代を除けば日本が最も荒れ、それ故に人のドラマというものが無数に湧き出たのが戦国時代。不勉強な私も戦国時代の事を勉強した事もあるが、様々な寓話がありとても面白かった記憶がある。
様々な文献が残っており視点の切り口も豊富、故に沢山の解説や資料や伝記が残っている。一人の人物を追うも佳し、その時代の風俗などを追うも佳し。頭から嫌わずに、一度触れてみてほしい。


戻る