面白い事は面白いが、ううむ、厳しい事を言わざるを得ない出来になってしまったゲーム。
Wii版は『２』と『外伝』が１セットになったお買得バージョンなのだが、『外伝』に引きずられる形で『２』にもかなりの変更点が加えられている。
その最たるものは、テーマソングの変更であろう。２枚のディスクとも主題歌は同じで、PS2版の『２』の主題歌“DIVE into YOURSELF”“Brave”※は廃止されてしまった。
新しいテーマソングが格別に悪いというわけではないのだが、今一つ乗れない。せめて『２』だけでも元の主題歌にしてほしかった。
その他の変更点として、最初から全武将の選択・難易度「究極」の選択・自由合戦の全戦場選択が可能になっている。これも良い事かどうか判別しかねる。手間は掛からなくて良いが、発掘の楽しみとでもいうべきものはなくなってしまった。
その他に『２』の変更点は特にないもようなので、『外伝』の方の感想にいってみようか。
まず言わせてもらいたい事は、アニメーションムービーの質が低い！ これだったら『２』みたいにCGムービーの方が余程良かったと言える。
何故CGからアニメーションにしたかとは言わない。アニメーションにした事自体は悪くはない。問題はその質だ。予算が足りなかったのかと邪推したくなる程の出来。
１枚絵をつなぎ合わせて演出した方が、まだ不興を買わずに済んだのではないか。
格好悪いったらありゃしない。お陰で相当興醒めした。
ストーリーモードも、片倉小十郎・浅井長政・お市の３人分しかないのでは……。
風魔小太郎はまだ救済されているが、北条とか今川とか本願寺とかの立場というものがない。
ストーリーそのものは面白いのだが、全部で８人分しかないというのは納得がいかない。その他のキャラクターは『２』で頑張れって事なのか。
２人プレイに対応する前に、充実させるべきものがあったんじゃないか。そもそも『戦国BASARA』って２人でやる類のゲームなのか。
ディスク容量の使い道、誤ってないだろうか。
最後に、リモコンとヌンチャクだけでプレイするのは操作が難しい事を挙げなくてはなるまい。
やってやれない事はないが、PS２版と比べてしまうとどうしても無理がある気がしてならない。
だが、このお陰でこのゲームの腕前が上昇したような気もするので、それは深く突っ込まないでおこう。
でもやはりこのゲームはクラシックコントローラ使用前提だと思う。残念ながら。
クラシックコントローラが理由もなく嫌いな私は、リモコンとヌンチャクで頑張るよ。
PS2版の『２』をやっていなかったら、また評価も変わったのかもしれないが、それはいっても詮無き事。
ちなみにPS2でも『外伝』は出ているらしいので、そちらを買っておくのも手ではある。両方買え、という意味ではなく、PS2版にしろ、という意味で。
Wii版は確かに安上がりでお買得だけど……正直、少しばかりがっかりであった。
※１２月３日訂正：
“Brave”は廃止されていませんでした。うっかりミス、お詫び申し上げます。