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バルーンファイト プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


1985年製のアクションゲーム。それが2013年、WiiUでのバーチャルコンソールソフトウェアの第一弾として復活した。
厳密には2012年にも3DSで復活しているのであるが、まあそれは別に良い。
それも「ファミコン生誕30周年記念」というキャンペーンの下に、30ポイント(!)での配信であった(期間限定により、現在は終了)。ちなみに通常価格は500ポイントらしい。

説明すると荒唐無稽に聞こえるとは思うが、2つの風船で空を飛び、敵を水面へと落とすモードと、雷撃を避けながら只管飛ぶ2つのモードをプレイする事が出来る。
2人同時プレイモードも搭載されているようなのであるが、WiiUに対応していないっぽい。故に選べるモードは2つとなる。
目的としては、ハイスコアを目指す事。良くも悪くも、古い時代のアクションゲーム。無論やりがいはあるのであるが。

なお、CERO指定は全年齢対象を意味する「A」なのであるが、このゲームのルール無用の残虐ファイトぶりは、最早CERO「B」程度には値するのではないであろうか。
ドット画のキャラクターが愛らしい事に騙されてはならない。殺るか殺られるかの真剣勝負がそこにはある。
敗北した者は水面に叩き落され、運が悪ければ巨大魚に喰われる定めであり、表現がもっと黒ければそれはもうCERO「C」が見える領域である。

このゲーム、普通にハイスコアを目指すとなると、運と工夫が必要になってくるが、標準搭載されている「まるごとバックアップ」機能のお陰で、多少ズルしてハイスコアを叩き出す事が可能。
やり方は簡単で、こまめに「まるごとセーブ」し、失敗したらそのデータをロード。するとそこからペナルティ無しでやり直しが出来るため、納得行くまでプレイすると良い。
このやり方はズルい、と個人的には思うが、問題なのは寧ろそこにペナルティがない、という事であろう。スコアの文字が赤くなる、とかの工夫があったら良かったのに。

と、まあ、なんだかんだ言っても、ついついやり込んでしまう程度の面白さがあり、お値段以上(30ポイントでなく500ポイントででも)の価値がある。
1985年がどのような時代か存じないが、当時としても出来の良いゲームであったのではないであろうか。推測で言う事しか出来ないが。
かつての事は兎も角も、28年前のゲームが未だに遊べる出来である事、それが優れた技術とアイディアであった事を証明していると思われる。


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