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タッチバトル戦車3D プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


小粒ながらもいろいろなモノを繰り出してくるシルバースタージャパン社の3DSダウンロードソフト・第5弾。それが今作である。
ジャンルはアクション・シューティング。大体公称通りの内容である。弾幕という程のシューティングではないものの、弾が乱れ飛ぶくらいにはシューティングである。
タイプの違う2種類の戦車をスライドパッドで操作、タッチスクリーンで砲火攻撃を実行する、一風変わった感覚のゲームである。

ゲーム内容は戦車を操り敵対戦車を全滅させればステージクリア、それが70ステージあり、ステージごとに地形やら敵やらが違う。
こちらの戦車は重装甲高火力のパワータイプか、装甲は薄く火力も低いが抜群の速力を誇るスピードタイプか、2種類から選択出来る。
敵対戦車も様々な種類がおり、堅かったり、速かったり、3方向に弾を撃ってきたり、ホーミング弾を撃ってきたり、迫撃砲を積んでいたりとバリエーション豊かである。

操作の肝は下画面のタッチスクリーンをフルに活用する事になる砲火攻撃。これも2つの操作方法が用意されており、簡単に表現すると絶対性照準と相対性照準の2つから選ぶ事が可能。
絶対性照準とは、下画面の経度緯度がそのまま上画面の経度緯度に適用される。下画面で北東方向(右上)を指せば、上画面でも北東方向(右上)に向け弾が撃たれる。
相対性照準とは、下画面の中央を自機とみなしその周囲に向かって相対的に照準が合わせられる。下画面で北東方向(右上)を指せば、上画面では自機を中心としたその北東方向(右上)に向け弾が撃たれる。
例えば自機が「上画面」「右下」即ち「南東」にいるとする。ここで絶対性照準で「下画面」「右上」を指すと、弾は「上画面」「右上」即ち「北東」に向かって撃ち出される。自機を中心として見ると「南東」から「北東」へ、つまり自機の「北」へと撃ち出されるのである。
そして自機が同じく「南東」にいるとする。ここで相対性照準で「下画面」「右上」を指すと、弾は「北東」に向かって撃ち出される。ただしそれは自機から見ての北東、即ち絶対的に見れば「東」へと撃ち出されるのである。
多少面倒でややこしいが、つまりは画面を中心として見るか、自機を中心として見るかの違いであり、言葉程の難解さはないので大体安心して良い。

プレイのやり方は簡単に言って2×2で4通りあるわけであるが、初心者やアクションと得意としない者は「パワータイプ戦車」で行くべきであろう。ただ、照準の合わせ方は自分に合った方を選ぶと良い。
スピードタイプ戦車は、率直に言うと慣れるまでは難しく慣れてからも簡単ではない。まずパワータイプ戦車で操作に慣れ、各ステージの特色や敵対戦車の特徴を覚えてから、スピードタイプに移行するのが賢いと思われる。
照準の合わせ方についてもう1つ言うならば、私見によれば相対性照準の方がやや親切ではないであろうか。しかしこれは慣れの問題もあり、強要するものでは決してない。

内容やグラフィックやBGMなどはとても簡素ながら、結構面白い。500ポイントなら元は取れると思われるレベル。
強いて弱点を挙げるとすれば、逆にやはりその簡素さと値段が仇になるのかもしれないが……。
根本的に難しい事は然程にはない程度の難易度であり、誰にでもやり易い事も魅力。善くも悪くも500ポイントに値するレベルのゲームであろう。


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