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スーパーファミコンウォーズ プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


スーパーファミコンの「ニンテンドウパワー」なるシステムから発売されたゲームの一つ、であるらしい。具体的にどういったシステムかは存じない。興味ある方はご自身で調べるとよし。
公称ジャンルは戦略シミュレーション。製作年度は1998年と、スーパーファミコンとしては後期にあたるようである。
ただ、実際には戦術シミュレーションである。プレイヤーは軍司令官となって部隊を動かし、勝利を目論む。敵軍を全滅させるか、敵総司令部を占拠すれば勝ちである。

いきなり公称のゲームジャンルと私の判断したジャンルが食い違って恐縮であるが、残念ながらこの場合、製作元の任天堂社より私の表現の方が適切かと思われる。
戦略と戦術の違いは大まかかつ乱暴に言うと、戦争での勝利を目指すそれが戦略、戦場での勝利を目指すそれが戦術である。
戦車やら戦闘機やらの戦争を想起させるものが出てくるが故に誤解され易い側面があるのかもしれないが、このゲームは戦略シミュレーションではなく戦術シミュレーションといえよう。

プレイヤーは複数ある戦場から1つを選び、そのマップでの勝利を目指す。当然、マップによって地形やら施設やらが異なる。
マップによっては、初期のパワーバランスが敵側に優勢というものもあり、その辺りをクリアするのがプレイヤーの腕の見せ所である。
また、マップによっては特殊な地形、特殊な施設などがあり、施設によって製作できるものが違ったりする。戦車やらと航空機やらは製作施設が異なったりする。

幾つかの細かいルールが用意されているが、Xボタン1つでいつでも総ての詳細を参照する事が可能。チュートリアルこそないものの、戸惑うほどの事態はないであろう。
やらなければならない事も特になく、色々なマップのどれからでも着手が出来る。ただ、あまり後半のマップに最初から挑むのは、実力に自信があっても初心者は止めた方が良い。
慣れれる事がとても簡単であり、単純ながら奥深い。各種設定も割と自由が効き、自分のやり易いようにゲームをプレイ出来る。

弱点・欠点が特にないのも評価出来るところ。強いて言うのであれば、奥深さは兎も角も単純な側面がある事が否めないかもしれない。私はそれも一興と思うのであるが。
また、弱点でも欠点でもないが、このゲームの総司令官は部隊の勝利時や全滅時に一喜一憂する。これはこのゲームが戦術シミュレーションである事の何よりの証と思われる。
某ゲームで言われていた台詞であるが、歩を失って涙する棋士などいないのである。だから彼らは、というかこのゲームは戦術シミュレーションなのである。

繰り返すが、奥深さに関してはかなりのものがあるゲーム。また、とっつき易く全体像が分かり易い。
昔のゲームだけあって、クリアデータの記録とか実績機能とかのそういったやり込み要素こそないが、WiiU上のゲームなのであるから、ネットで他人に自慢も出来る。
人間同士の対戦も出来なくはないらしいが、それにはコントローラがもう1台と友人が1人以上必要。それなりの時間も必要である事もあり、やはり1人でじっくりというゲームであろう。


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