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ギャラクシーファイト プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


サンソフト社制作・1995年発の2D対戦格闘ゲーム。タイトルは非常に壮大であるが、中身はごく尋常な対戦格闘ゲームである。
世界観としては、未来的と言うか宇宙的と言うか、はたまたごたまぜとでも言うか……。器が銀河にまで広がると、かえってなんでもありになるのかも。
使用可能なキャラクターは8人。少年青年忍者に獣、女性キャラクターも2名いて、癖は強いがバランスは取れている。

実に真っ当と言える作りのゲームであり、奇を衒ったようなシステムはない。逆に言えば面白みがないと言えてしまう。
強いて面白い点を挙げるとすれば、壁、或いは画面端といった「行き止まり」がない点が挙げられよう。つまりフィールドは横方向に関しては無限大なのである。
これは良くも悪くも戦術的なものを大きく変えるシステムである事は確か。フィールドの拡大を肯定するか、端のないフィールドの追い込みづらさを否定するか。

キャラクターの性能・技コマンドなどもバランスがよく保たれており、技の性能は兎も角も入力コマンドに関しては各キャラクター共通部分が多い。
これも肯定するか否定するか、人によって意見が割れるだろう。良く言えばどのキャラクターも同じようなコマンドで扱えれる。悪く言えば個性を持ったキャラクターがいない。
個人的に言わせてもらえれば私はこのバランスに賛意を示す。生理的に好きなキャラクター(または生理的に嫌いなキャラクター)が、技コマンドで使うのを挫折(または推奨)されてはデザインのかいがないと思うからだ。

中々いいゲームであると言えよう。システム的には簡素とも言えるが、その分慣れ易く扱い易い。ついでに親しみ易い。
多少の古さを感じざるをえないものの、それはまあ今から15年前のゲームであり仕方ないと諦める他あるまい。要望があるなら続編を希望すべき。
発表から15年、2010年になってWiiのバーチャルコンソールでお目見え。古いながらも良いゲームに光が当たるのは、ゲーマーの端くれとしても喜ばしい事である。


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