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降魔霊符伝イヅナ プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


ダンジョン探索ロールプレイングゲーム。
入る度にその形を変えるダンジョンに潜り、アイテムや武装を拾いつつ、敵と戦いレベルアップしていくゲーム。
分かる人に分かるように言うと、チュンソフトの不思議のダンジョンシリーズの一派だ。発売会社は違うけど。

主だった特徴を述べると、まず符による武装強化システム。武装に符を適切に張り付け、その力を上昇させる事ができる。
枠というか張り付けられる量に限界はあるが、基本性能を上げるだけなら限界はない模様。多分。
武装には耐久力が設定されており、酷使すると壊れる。特に攻防一体の爪は壊れやすい。
とはいえ、武装も重要ながら、もっと大切なのはプレイヤーのレベルである。レベルアップするとHPが上がるが、攻撃力/防御力はそのまま……と数値上ではなっているのだが、どうもこれらのパラメータも実際には上昇してるっぽい。
尤も、楽にクリアしたければ、レベル上げと武装強化を並行してやっていく必要があるわけだが。ネックとなるのは、1フロアに出てくる敵の量が一定であるという事か。

ダンジョンは幾つもあり、当然と言うべきか、後半になる程難易度が高くなっていく。体感では、罠が出てくる3つめのダンジョンあたりから手応えが出てきた。
いやらしい敵、例えば状態異常を引き起こす敵だとかも終盤になる程増えてくる。しかし当たったら死ぬという程の攻撃を仕掛けてくる敵はいない。これはレベルアップも関わっていると思われる。
性能のいい武器/希少な武器は基本的に後半のダンジョンで手に入りやすいが、序盤のダンジョンでも運次第で良いのが手に入る事もあるようだ。とはいえその確率は非常に低い。

物価が高いのもこのゲームの特徴。しかし店で売っているモノなど大したものはない。そうではなく、モノの価値の話。
ダンジョンで適当にモノを拾って売れば、第一ダンジョンから大金持ちになる事も夢ではない。売るモノは武装や符などがお薦め。
ただ、符による武装強化を計画していけば、お金は幾らあっても足りないくらいなのであるが。
お約束と言うべきか、有用なサービスを受けられる店は最初から開いているわけではない。ダンジョンをクリアして珠と呼ばれるアイテムでもって人を治していかなくてはならない。
最終的には全店舗全サービスが利用可能になるとはいえ、これはちょっと意地が悪いように感じた。多分ゲームバランスを取るためなのだろうと思うが。

武装然りレベル然り、基本はやり込み型。
あと、言い忘れてたがこのゲームは一人で戦うゲーム。仲間とかが設定されているが、別に何も手伝ってくれないし何かモノをくれるわけでもない。ヒントさえもらえない。せっかくの設定を活かし切れていない気がする。
お陰で仲間より村人や敵ボスキャラの方がキャラクター立ちしているという、ある意味可哀相な状況になっている。主人公は別格としても。

セーブは、ダンジョンに入る時/出る時に自動的に実行される他、村の中の宿屋、ダンジョン中途の階段で行える。
まずい状況になったからといって、ダンジョンの途中で電源を落としたりすると、やられたのと同じ扱いになりアイテム総てを失い村からやり直し。
厳しいようだが、私としてはこのシステムに不満はない。寧ろこれくらいでなくては。
ダンジョンが敵・罠ともに並の配量である事を考えれば、バランスは取れていると言えよう。
ストーリーもまあまあ良く、全体的に悪くないゲームと言う事ができるだろう。


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