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ラインアタックヒーローズ プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


一口で言うとアクションゲーム。それだけに留まらないいろいろな要素が混入されているが。
専ら一人から二人で遊べるように設計されてはいるものの、基本的に一人でのプレイを主眼に入れている事は間違いないであろう。
故に対戦モードはおまけのようなもの、メインはあくまでシナリオモード、と思われる。
だからここからはシナリオモードの事を軸にこのゲームの事を述べていきたい。それ以外に述べる事がないとも言えるけれども。

メインモードであるシナリオモードはかなりの長丁場。すぐに終わるような印象があるがそれは幻影に過ぎない。
逆に言えばやりがいがあると言えるし、またそうでなくてはイベントや話が成立しない事も理解は出来る。
しかし私見ながら、本編を短く済ませて二周目・三周目と繰り返し手軽に遊べるようにしてもらえれば良かったようにも思う。
話の筋は一本通っている。第一印象で感じられるマヌケな印象とは裏腹のものが。

このゲームの操作をあまり良く分からなくとも大丈夫。シナリオモードの序盤で大方の説明がなされる。所謂チュートリアルである。
チュートリアルではあるものの話的に不自然さを感じさせないようになっているし、その他の要素もばっちり入っているので安心。
モードの作りとしては、3つのミッションから任意のミッションを選んで戦う通常戦闘を主軸として、節目にイベント戦闘が織り込まれる。
通常戦ではアクセサリ・仲間のゲット、因縁の発生などが起こる。イベント戦では通常戦では出ない敵やギミックなどが存在し、話が進む。

アクセサリはほぼ装備品という意味合いを持ち、見た目と一部のパラメータが変化する。通常戦の結果次第でゲット出来、何が入手出来るかはランダム。
たまに同種のアクセサリが手に入る事があるが、同じものでも性能が違う事が多いのでよく見てから取り替えるなり捨てるなりしよう。
仲間はそのまま仲間である。これまた通常戦の結果次第でゲット出来、最大で16人まで登録可能。数が上限を超えれば取り替える仲間を1人選ぶ事に。
仲間は戦闘開始前に1名を選抜して連れて行ける。仲間によって主人公の基本武器と一部のパラメータが変化。更に戦闘後にはパラメータが上昇する。
また、仲間には重んじる心というものがあり、その心に反するミッションを選んだりすると主人公から離反する事がある。逆にその心に沿うミッションならパラメータ上昇幅が大きくなる。
例えば正義の心を持つ者なら「救出依頼」などでパラメータ大アップ、「野獣退治」などで離反、という事態が起こる。
因縁は、一度敵対したものとの間に発生する。因縁が発生したキャラクターはこちらを敵視し、顔を覚えられる。
因縁の発生したキャラクターはミッションごとにかたちを変えて襲い掛かってくる。稀に決着を付ける事の出来るミッションも存在し、勝つとそのキャラクターを仲間に出来る可能性がある。

イベント戦とは、これも言葉通りである。通常戦では現れない重要キャラクターが出てきたりする。また序盤では操作の説明を兼ねたりもする。
たまに特殊なギミックや巨大な敵、連戦などが発生する長丁場になったりも。根気は要るが、突破出来ないものはないので安心。
シナリオは基本的に進めば進む程に面倒になっていく。通常戦なら、例えば雑魚が強化されたり、出現敵キャラクターが増えたり。
それがイベント戦になったりすると、先程も述べたように長丁場になったりするので、開始の前に一休みした方がいいかもしれない。

シナリオの難易度は選べないようになっているが、ゲームの作り的にそれ程難しいものになってはいない。
稀に非常に動きの早い敵や、倒し方に技術のいる敵が出てきたりもするが、工夫で倒せるようになっている。
操作の基本に忠実にやっていれば問題なく出来るレベル。良い意味で誰にでも出来る程度。
逆に言えば、熟練してくるとそれが些か物足りなくなる可能性はある。特にシナリオは長編のため、一気呵成にやり遂げるには多少苦しくなるかも。

なお、操作はヌンチャクを使うものと、クラシックコントローラを使うものがある。個人的感想としてはクラコンの方が圧倒的にやりやすいように思えた。
ただ、ヌンチャクでの操作はWiiっぽく、こちらの方がWiiウェアっぽくていいかもしれないという事は言える。
セーブデータ領域が1つしかなく、また正規の手続きを経ないと中断データが消滅してしまう点はかなりマイナス。やるならまとまった時間のある時に。
総合的にはまあまあの良作であろう。やりがいがあり、Wiiポイント1000は妥当な値段と思われる。


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