「タイプムーン」という会社が出したソフトウェア『月姫』なるゲームに出てくるキャラクターをメインに構成されているらしい、対戦型２Ｄ格闘アクションゲーム。
私はその『月姫』なるゲームを知らないも同然の立場（その名前もよく知らなかった）であり、故にこのゲームに付いてほぼニュートラルな立場で臨んでいる、つもりだ。
以下、このゲームの感想を述べていってみようと思う。
まず目を引くのはキャラクターの多さ。マニュアルによれば、総勢２９キャラクターである（ただし一部キャラクターが重複する）。
更にキャラクターのカラーバリエーションが豊か。というか３６種類は率直に凄いと思われる。
それでもってその上に、３種類の戦闘スタイルから１つを選ぶ事になる（スタイルによって固有技が違ってくる）ので、組み合わせはたっぷりとある。
システムは様々なギミックを持つもまあまあ標準的。コンボが非常につながりやすいらしい（私にはつなげられなかった）事以外は。
ＣＰＵの強さはオプションで５段階に調整可能だが、基本的には弱くはない。寧ろやや強い。
私の基本スタイル「適切に殴る」ではアーケードモードのクリアは覚束なかった。しかしながらある程度慣れて、固有技を織り交ぜれるようになればその限りでなかった事から、ＣＰＵを「やや強い」と判定するものである。
アーケードモードのストーリーは、正直言って今一つ良く分からなかった部分が多い。一通りやってみて、「なんとなく分かったような気がする」レベルに達せるか、程度。
まあ、元の作品を全く知らないのでそれもむべなるかな。原作を知らない人へのフォローはあまりなされていないようである。
ストーリーはキャラクターごとに様々であり、真面目路線からオモシロイもの路線まで多種多様。なお、一部キャラクターはアーケードモードがない。
総合的印象としては、スタイリッシュな対戦格闘ゲームと言えよう。グラフィックは美しいし（とは言えややドットが粗い気がしたが）、ＢＧＭも総じて良いし、演出も見事の一言である。
欠点は特にないが、弱点としてはやはり原作を知らないと１００％の感情移入が難しいという事か。まあ、原作を知らずともある程度の感情移入は可能ではある。
結論としては中々良いゲームであった。私にもっと対戦格闘ゲームのセンスがあれば、より違ったレビューを届けれるのだろうが、ないものねだりしても仕方ない。原作のファンは勿論の事、対戦格闘が好きな人にもお薦めできる好ゲームと言えよう。