ＷｉｉＵに於ける、ゲームボーイアドバンスの再現・バーチャルコンソールの第一グループとして送り出されたソフトのうちの一つ、それが『メイド イン ワリオ』である。
ジャンルはミニゲーム集、とでも言えば最もその内容を表す事が出来ると思われる。と言うよりはこれ以外に形容のしようがない。
正直な話、当時としてもかなり斬新なゲームであったのではあるまいか。ある意味ユーザーを愚弄するかのようなゲームである（無論愚弄しているとは思わないものの）。
このレビューを書くのにも、なんというか躊躇いのようなものがあった事は確かである。何故なら「ゲームらしいゲーム」と言えるか、そういった疑問があった故。
まず、どういったミニゲーム集なのかの説明からやりたい。とはいえ事は簡単で、前振りも含めて５秒で片の付くゲームが一定期間続くゲームである。
こう言ってしまうと、どういったゲームであるのかがよく分からないと思う。しかし、これ以外に説明のやり方がない。
強いてもう少し砕くと、１ステージごとに種類の異なるミニゲームが連続して出てきて、それを一定以上ミスせずにクリアし続ければ、ステージクリアとなる。
ステージクリア後には、ステージのクリアではなくハイスコアを追求する事が目的のモードとなり、アフターケアも万全と言えよう。
次に、一体何が面白いか、という尤もな疑問に付いてであるが、事は単純であり一種のランナーズハイに近いものがあるのではないであろうか。
私見であるがリズム系ゲームに似ているとも思う。兎角テンポが良い。ミニゲームからミニゲームへの間隔も最適に近い。
勿論、ミニゲーム自体の面白さもある、と言うよりはそこが肝である。単体で見ればどうという事のないゲームも多々あるが、相乗効果というか勢いに乗っているため、それを感じさせない。
総合的に見るのなら、かなり面白く感じた。ただし、先程述べたように「ゲームらしいゲーム」とは言えない事も確か。
弱点・欠点は特に無い。ただ、仕様上、ミニゲームごとに操作方法やクリア方法が異なるため、所謂初見殺しのミニゲームが非常に多く、最初はストレスが溜まると推測される。
あと、ゲーム本体の責ではないが、大きいモニタで画面を見るとかなり画が粗いように見える。２３型モニタでは若干カクカクして見えた。恐らくはゲームボーイアドバンスの限界であろう。
ちなみにＷｉｉＵのゲームパッドのモニタであれば、画の粗さはほぼ気にならない程度のレベルに落ち着く。あまり大画面で楽しむ類のゲーム、というか機種ではないのかも。
演劇の審査でコントを見せられた審査員のような心境になれる、ある意味で掟破りのゲーム。斬新と言うか、革新的ではある。