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ナノアサルト ネオ プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


WiiUにおける、記念すべきダウンロード専売ソフトウェア第一弾、それがこの『ナノアサルト ネオ』である。
ジャンルはシューティング。ゲームとしては至極簡素な作りであるが、そのグラフィックの美しさ……ではないな、精密さが目を引く。
無論、みてくれだけのゲームではなく、通常のユーザーのプレイに耐えうる完成度である。オンラインランキングやミッション(所謂トロフィーのようなもの)も搭載済み。

ゲームの背後景色としては、ウィルスに冒された細胞内で、プレイヤーがウィルスを物理的に撃退する、というバックボーンがあるもよう。
そのせいもあり、ステージ、及び敵は妙に生命的であり、少々グロくも思われる。ケチを付けるわけではないが、見ていてあまり好感は持てない。
しかし、それも開発スタッフの目論見ではないかとも推測出来る。あまりに美しいグラフィックの敵は倒すのに多少の躊躇いを持たせるであろうから。

自機は三次元的なステージを縦横に飛び回る。形容が多少難しいが、立体を撫で繰りまわすような感じで動く事となる。
操作感がやや特殊というべきか、基本的には2つのスティックで自機を操作する。左スティックで操縦、右スティックで弾発射、という按配である。これと別に決定ボタンや特殊砲発射ボタンもある。
右スティックでの弾発射は、「スティックを倒した方向に」弾が発射される。要はアナログ感覚のオールレンジシューティング形式になっており、そこには多少の慣れも要求される。

立体的なステージ構成である分、敵の位置や弾との距離感、ステージでの自機の居所が多少把握しにくいのが泣きどころであろうか。
また、プレイする人にもよるとは思うが、ロックオン機能とか、カメラアングル切替機能とかがあっても良かったような気もする。
全体的には良く出来ているだけあって、それもまた構造の一種、と言えなくもない。とはいえ、「慣れ」で片付けるには多少の問題があるかもしれない。

なお、このゲームはWiiUゲームパッドで行うのであるが、操作によってゲームパッドでのみ遊ぶ事も可能とはなっている。しかし正直言って、この機能は蛇足でしかないと思う。
蛇足、とは言い過ぎかもしれないが、有っても無くてもどちらでも良い、という事は確かかと。まあ結局、自分のプレイスタイルに合うか合わないかであるから、この機能を求める人もいる事とは思うけれども。
あと、強いて言うなら1000円は高いかもしれない。兎にも角にも、ある意味ではWiiU一番乗りを果たした記念碑的ソフトウェアであり、ある意味では歴史と思い出に残る(時期的に)ゲームであろう。


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