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フォトン・キューブ プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


スマイルアクス社がニンテンドースイッチに発表したパズルゲーム、それがこの『フォトン・キューブ』である。
ただ、いきなりで恐縮、かつ不本意ではあるものの、パズルゲームとしてはそこそこながら、そのゲーム性に於いては厳しいものがある仕上がりと言えるかも。
私がそう感じた理由を、以下に述べていってみたい。

パズルのルールがやや説明しづらいが、大雑把に言えば一筆書きを完成させるかのようなルールと言える。
もう少し詳細に述べれば、発射口から照射されているレーザー光を、キューブを動かして受光口へと導き、総てのレーザー光を導けばステージクリアと言う寸法。
アンドゥ(やり直し)機能は装備されているが、掛かった手数は取り消されず、やり直すほどに手数がカウントされていくと言う作り。

見た感じと言うか受けた印象としては、詰め将棋に近く、かつパズルゲーム『倉庫番』の要素を取り入れているかのような感覚。
アクション要素は無く、完全に沈思黙考と熟慮を求められるタイプのパズル。人によっては或いは苦痛になるのではないかとも思われる。
尤も、これを苦痛と感じるのならその御仁はパズルゲームには向いていない、と断言する事が出来よう。

パズル以外の面白さと言うか良い点としては、控え目でしかし耳に心地良いBGM、キャラクターの可愛さ、などがあるであろう。
しかし、根幹であるパズル部分に甘いところが一切ない。雰囲気に幻惑されがちであるが、極めて硬派なゲームと言える。
所謂「パズルらしさ」を求める向きには適切と思われる。ただしステージによってはかなりの長丁場になる事も予期されるため、余裕のある時に手掛けたい。


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