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姫騎士物語 PrincessBlue プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


ゲームボーイアドバンス、のみならず過去から現在までの任天堂ハードから出たゲームソフトを振り返っても稀少なノベルタイプ・アドベンチャー。
これと同じようなジャンルのゲームソフトといえば『弟切草』『かまいたちの夜』くらいしか思い付かない。
しかしこのゲームは伝奇やホラーノベルではなく、恋愛アドベンチャーなのである。稀少なノベルゲームの中でも更に稀少なゲームであろう事が分かっていただけるのでは。
まあ、私が任天堂の総てのゲームを把握しているというわけではないので、あくまで主観的な見方である事はお断りしておく。

ヒロインは4人。あとサブキャラクターが何人も出てくる。しかし攻略できると思われるのはあくまで4人である。
ストーリーは中々奥深い。大雑把に言ってしまうと国家の陰謀劇である。レベルとしては中高生向けあたりか、だが大人でも面白みを味わう事ができる。
1周回あたりに費やされるプレイ時間は大体全速力で行って60分掛からないくらいだが、ゆっくり噛み砕かないと理解に苦しむ事だろう。
キャラクターごとに関連して謎が解き明かされていくタイプなので、4人分クリアしないと全体像を完全に把握できないようになっている。まあ、1人クリアしただけでも大体分かるのであるが。

攻略の特徴としてはとにかく攻略が平易である事か。勿論幾許かの努力は必要とされるが。
基本的には1人を徹底してマークする事だが、かなり遊びが効くようになっており、必ずしも1人を追い続ける事はない。
ただしあまりいい加減にプレイしていると、お目当てのヒロインと添い遂げられない事になるかもだ。
場面変換ごとにアイキャッチが入るのだが、その時に現在最も好感度の高いヒロインが表示されるので、それを目安にしておこう。

メッセージスキップ/バックログ機能が一応付いている。ただバックログはともかく、メッセージスキップはかなり速度が鈍く、Bボタンを連打していた方が早いというオチがつく。まあ付いていないよりは付いていた方が良い機能である事は確かだが。
このゲームはメッセージ送りがBボタン、選択肢の決定がAボタンで行われる。故にボタンを連打し過ぎてうっかり選択肢のところまで来てしまい望外の選択肢を選んでしまう、という事がないように設計されている。初めは戸惑ったがこれはかなり便利で親切で有効な方法だ。
セーブは最大6つまでできる。ちなみにバッテリーバックアップ方式。これはマニュアルに明記してあった。親切な事だ、わざわざ忠告してくれるとは。
グラフィックも綺麗だし、特にこれといった欠点のないゲーム。重厚でも軽薄でもないので、個人的にはお薦めできるゲームである。


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