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ソーマブリンガー プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


正直言うと、あまり楽しいゲームではない。具体的にはアクションゲームなのに爽快感がない。
正しくは、アクション・ロールプレイングであり純粋なアクションではないが、アクションには違いない。そして爽快感がない。
ではロールプレイングに近いゲームなのかと言うと、それも否でありアクションの影響は大きい。要はどっち付かずの半端者といった印象だ。

問題なのは意外なまでの底の浅さにあると言えよう。このゲームは究極的には殴り合いゲームだ。
戦術性というものはないし、戦略性というものも勿論ない。殴って殴られてたまに回復作業をやって、というような感じ。
末の部分にいろいろと付いているようだが、中核がこれではどうしようもない。

ワイアレスプレイでの複数人プレイが出来るように造られているのも問題といえば問題だ。1人プレイだと味気ない気がする。
推測ではあるが、複数人プレイを前提に置いているから、こんなスローモーな爽快感のないゲームになってしまったのではないだろうか。
ここら辺は別のゲームを意識しているのかもしれないが、そんなものは要らないからもっと中身を充実させて欲しかった。

絵は良い。音も良い。ストーリーもまあまあ。だが中核部分が宜しくない。台無しだ。
そもそもアクションなのに、ロールプレイングなのに工夫のしようがないというのはどういう事なのか。どうして殴り合いという単純作業しか出来ないのか。
……と、まあ、厳しい評価を下さざるを得ない。もうちょっとハイテンポ、もしくは戦術性があったら良かったのにと思う。


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