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スーパーマリオランド プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


任天堂社が1989年、携帯機種ハードウェア・ゲームボーイの、所謂ローンチソフトとして出されたらしいゲームの一つ、それが当作『スーパーマリオランド』である。
なお、3DSでの再現版・バーチャルコンソールででも最も初期に出されたソフトウェアの一つとなっている。
以下にその特徴を述べていってみたい。

先ずプレイしての第一感想は、サクサク進んで難易度も控えめ、と言った点に集約できると思われる。
率直に言って、マリオシリーズと言う事もあり、取り組み易いように見えてその実きついのであろうか、と言う先入観があったが、それは良くも悪くも裏切られた。
ゲーム開始からクリアまで40分掛からない。全くの初見で取り組んでこれである。プレイの最適化を図れば20分弱でのクリアも可能かもしれない。
言うまでもないとは思うが、決して単純で単調なゲームではない。寧ろアクションゲームとしての完成度はかなり高いと言える。

画面も小さくキャラクターのグラフィックも精緻とは言えないものの、メリハリははっきりしており画面は見易い。
1度クリアすると、敵キャラクターが増加し攻撃も激化する裏面をプレイする事が出来るのもまた良い。とは言え、それでも大層な難易度ではないが。
それと、プレイの際は、是非音を出す事を推奨する。BGMが凄い、と言うほどではないにせよ、各ステージの雰囲気を適切に盛り上げてくれる。
個人的感想であるが、テンポが良く、プレイに乗れる。誂えたようにぴったり、と言うか誂えているのであろうが、良く調和している。

難点・弱点は特にないと思われる。敢えて挙げれば、他ハードウェアとの他シリーズとは、一部の敵や一部のパワーアップが異なり、その点に違和感を覚えるかも。
具体的には、カメを踏んだらコウラにならずに爆発したり、ファイアボールではなくスーパーボールと言った変わったパワーアップを遂げるとか、そういう部分である。
しかしながら、そういうゲームである、と思えばなんの問題もない。ハードウェアやシリーズによって差異があるのは寧ろ当然であろう。
クリアが易しくプレイ時間も短く済む、と言うのは難点足りえないと思われる。逆に長所ではあるまいか。第一、内容を薄いと感じさせない。

気軽に取り組めると言うのはゲームとしてとても大きいアドバンテージと言えよう。おまけにバーチャルコンソールの中断機能もあり、ちょっとだけプレイするにはもってこいである。
流石はマリオシリーズと言うべきか、良作であろう。繰り返すがアクションゲームとしての完成度は高く、一つの完成形とも言えるのでは。
若干古びた感も否めないとは言え、現在でもなお通じる内容のゲーム。プレイしてみて損はないと思われる。


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