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True Love Story Summer Days, and Yet... プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


『トゥルーラブストーリー』の、実質第4作目。ナンバリングタイトルではないのは何故なのかは分からない。
やる事は今までのシリーズと一緒と思われるが、難易度が低めになった印象がある。
その主な要因としては、日々こなすべき目標が表示される事(表示の有無を切り替える事で難易度調整が可能)、キャラクターのある程度の行動パターンが固定化されている事が挙げられる。
ただし固定化されているとはいえ、相変わらずランダム要素が大きく、同じ場所に同じ時間に行っても同じキャラクターに会えない事もしばしば。
しかしながらイベントなどで必ず会える日もあり、大局的に見れば今までよりもかなり楽になっている、と感じられる。

攻略キャラクターは隠しキャラクターを含めれば7人。隠しキャラクターは一定条件を満たさないと出てこない。
また、主人公のタイプも複数あり、どのタイプで行くかでキャラクター攻略のやりやすさが違ってくる。このタイプも一定条件を満たすと増加する。
主人公のタイプはゲームスタート時に決定する。タイプによっては難易度の高まった縛りプレイも可能。
タイプが違うとどうなるのかというと、初期のパラメータが違う。ただしパラメータは登場人物との会話で伸ばす事ができるため、気長にやれば万能タイプを作り出す事も可。ある意味、育成の面白さも備えている。

攻略の期間である夏はかなり長く、普通は期限切れは起こらないであろう。体験だが、期限の半分あれば攻略は充分可能である。
この手のゲームによくある同時攻略だが、一応可能。ただ、親密になっているキャラクターが複数いて、帰り道で互いに鉢合わせした場合、あとから会った方が身を引いてしまう事がある。そうなるとそのキャラクターに会って話し合わないと、そのキャラクターは攻略不可能になってしまうので注意が必要だ。
では最初から目当てを1人に絞った方が良いのかというとそれは否。どんなキャラクターも、ある程度仲良くならないと、パラメータアップに繋がる話をしてくれないのである。広く浅く仲良くなる事は基本と言えるだろう。

日々の目標をこなす事で攻略キャラクターとの親密度が上がっていくもよう。逆に言うと、単に会っているだけでは仲が進展しない。
一時的に目当てのキャラクターの目標が消える事があるが、日にちが経過したり、他のキャラクターの目標を達成する事で、また目標があらわれるので心配する事はない。
ただし、さっきも言ったようにブッキングしていると思われる時は積極的に動く事。だが、そのキャラクターを狙っていないのならば、敢えて無視しても構わない。
ランダム要素が大きいのであえるかどうかは運にもよるのだが、いそうな場所を回れば問題ないだろう。大体、校内で会える事が多いようである。

難易度が低めになったお陰で、だいぶストレスから解放された。とてもやりやすいゲームだ。
ストーリーも不可解だったり無理のある部分がなく、それでいてそれなりに感動的なものが味わえる。それに何より、女の子がかわいらしい。これはさり気ないながら非常に重要な点である。
アルバムモードやエンディング鑑賞モードも充実しており、不満はない。ただ、アルバムを全部埋めるのは並大抵以上の努力が必要だろう。ランダムでしか出てこない一枚絵があるからだ。
1つ欠点を挙げれば、メッセージスキップができないところは惜しいと感じた。同じ日をやり直したり、同じイベントをやり直したりするのにボタン連打するのは結構きついし面倒。ほぼ唯一の欠点であろう。
主人公の顔が見えない……というありがちなところもあるが、それは別にいいだろう。プレイ時間も割と短く済むので、手頃なギャルゲーを求めている人にお薦めである。


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