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WiZmans World プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


至極オーソドックスというか、プレーンな作りのロールプレイングゲーム。
一応、目新しい点は幾つかあるものの、全体的に見ればそういう印象を受ける。
個々の目新しい点を見ていけば、決して使い古されたシステムのゲームではないのだが……。

まず挙げるべき特徴としては、「地味」である、ということが言えると思われる。
地味というか、実におとなしい印象を受ける。ゲーム全体が自己主張を発揮していない。
絵が地味だし、BGMが地味だし、ストーリーもそれ程激動しているという感じじゃないし。
鮮やかさがないとでも言おうか、モノクロの世界で戦っているような感じがする。色は付いているのに。

システム面はまあまあの出来。属性4すくみに代表される要素がよい。難しさも中々のもの。
ただ、どうせならお供のホムンクルスも、戦闘後はMPも含めて全快してくれるとありがたかった。
お供はMPに関しては回復しないというのは一種の縛りだと思う。お陰で雑魚相手の戦闘では基本殴るだけのキャラクターになってしまっているし。
更に言うとアイテムでMPを回復出来るともっとよかった。それがないせいでボス戦は非常にきつい。

基本的には、試行錯誤のゲームと判断出来る。それと習うより慣れろのゲームとも言える。
フォローのしようがない地味さを置いておけば、そこそこの良作とも言えなくもない。その地味さが大きくマイナスなのだが。
とは言え、よく言えばいぶし銀とも表現できるゲームなのだし、お薦めこそしないがその存在を否定するものでは決してない。


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