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銀魂 万事屋ちゅ〜ぶ ツッコマブル動画 プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


『銀魂』(ぎんたま)とは雑誌・週刊少年ジャンプで連載している(していた?)マンガであるらしい、という事すら知らなかった私だが、評判の高さからこのゲーム、『銀魂 万事屋ちゅ〜ぶ ツッコマブル動画』を購入してみた。
プレイしてみたら、中々面白そうなマンガが原作であるらしい事は分かった。基本は私の好きな、ギャグマンガ系であるようだ。しかしそれが総てではなく、比率で表わすとギャグ:シリアス:バイオレンスが6:3:1くらいであろうか。
原作に興味が沸かないでもなかったが、多少ついていけない部分、例えば理不尽な暴虐場面があったので、原作の購入は見合わせた。今は待合室でちょっと週刊少年ジャンプを見る程度の付き合いである。

さて、このゲームはゲームと言うには多少間違っている部分があり、基本的にはリアルタイムで流れていく動画を眺めて楽しむモノである。感覚的にはアニメを見ているような感じだ。
ではどの辺りがゲームなのかと言うと、動画にはポイント出来るポイントがあり(表現がややこしいが、Wiiリモコンの照準を合わせれる[ポイント出来る]点[ポイント]があり)、そこでAボタンを押して「突っ込む」事で動画の流れが変化するのである。
これがタイトル名の由来と思われる、「ツッコミ可能な動画」。アニメーションから一皮むけた存在に仕上がっていると思う。ちなみに動画は全部3Dで表現されており、中々高品質だ。
ついでに言うと、この『銀魂』、実際にアニメ化されているらしい。こちらはもう相当の話数を積み重ねているらしく、このゲームに出てくる話題は殆ど見受ける事が出来ない。キャラクターは割と変わっていないようだが、今はどのくらいいってるのか見当つかない。

ツッコミポイントは、ポイントするとカーソルの形が変わるので分かりやすいが、実際に突っ込むのはちょっと難しい場合がある。ツッコミの受付時間が短い、ツッコミポイントの範囲が狭い、上手い事照準を合わせれない、などの理由がある。
突っ込む事で様々なルートに突入し、同じシナリオでも途中からがらりと変わった展開を見せてくれる。話が終わると、そのシナリオの達成率が表示されるので、それを参考にするといいだろう。
ルート進行によっては、剣劇場面に突入する事がある。所謂戦闘であるが、勝っても負けてもシナリオは進むので問題はない。ただし微妙に進行が異なってくる。達成率100%を狙うには勝たねばならない。難易度的にはそれほど難しくはないのだが……。
余禄として、突っ込むとスコアが加算される。ただしこのスコアには意味はなく、単にどれだけ突っ込んだかの目安になるだけ。しかもルートによってスコアに絶対的差が出るので、あまり参考にはならない。しかしながら、ハイスコアを狙うというのもまた一興。

欠点と言える程の欠点は特にないと思われる。ただし弱点は多めだ。
弱点の代表的なものとしては先程も言ったが、上手く突っ込めない時がある、というのがあるだろう。受付時間短い、範囲狭いという理由だけでなく、見ただけではツッコミポイントが分からない。カーソルを合わせてやらないとどこがそうなのか分からんのだ。
それと、原作を知らないと良く分からないキャラクターや設定がある事も否めない。これは原作持ちの宿命と言えるかもしれない。
更に、剣劇場面でWiiリモコンを上手い事振らないとルートが別の場面に行ってくれない、というのもマイナスか。面倒だしだるいし機械作業的になりがちだし。

総合的にはかなり楽しめたゲーム。原作を全く知らない人にもお薦め出来る、しっかりしたゲームに仕上がっている。「銀魂」ってなんて読むのか分からなかった私が言うのだ。
Wiiゲームの中でも良作と言っても良いくらいである。ゲームとしても良く出来ているし、Wiiの特性も活かしている。インタラクティブとでも言うのだろうか? ある意味新機軸。
ただし過激な場面、理不尽な暴力や罵声などが含まれる作品の為、人を選ぶという事は言えるかもしれない。逆に、『銀魂』が好きだ、という人にはこれ以上ないアイテムになるであろう。


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