至極単純明快なゲーム。基本はモンスターの育成、ただひたすらにそれだけ。
クリアするだけなら１週間もあれば充分過ぎる程に簡潔なゲーム。
あとは各地の探検や大会の全制覇くらいしかやる事がない。
醍醐味は育成にあるのだが、これも勝つ事を前提に鍛えれば、誰も彼も似たようなモンスター・パラメータになってしまいがち。
具体的には近距離・中距離・遠距離の技が一つずつ、そして高い命中・回避の値。それが基本にして極意といって差し支えない。
攻撃力や耐久力は大して重要でないといって構わない。何故ならどんなに重いストレートも当たらなければ軽いジャブに劣るからだ。攻めるにしろ守るにしろ。
この基本（極意）さえ守れば、Sランクの敵も恐れるに足りないくらいである。
各パラメータの上限は２０００、モンスター１体に付いての総合パラメータの上限は６０００。理想は命中・回避がそれぞれ１４００くらいあればと思われる。ここまで伸ばすには寿命を伸ばすアイテムを駆使しなければならないだろうが。
モンスターの再生方法は面白かったが、同時に思うようにならない事が多過ぎる。
声での入力はかなりの精度で、褒めるに値するものなのだが、一定のグループ内のワード（例えば「日本の山」「恐竜の名前」等）で特定の種ができるというのはあまりいただけなかった。適当な事を言って何ができるか分からないというのが面白いんじゃないか？
そういう意味では魔法陣入力の方がまだ不確定で面白みがないでもない。しかしこれも描くスペースが結構狭いので、パターンが少なくなりがち。それに結構もどきができてしまい、やはりいただけない。
確実という意味では石版再生が一番であろう。いちいちセーブしてカートリッジを入れて電源を入れ直さなければならないのが実に面倒ではあるが、何が産まれるか確定している点で褒めるに値する。他の２つは不確実が過ぎる。
私が思うに、探検で新種のモンスターが再生できるようになるのではなく、ランクアップで多様なモンスターが再生できるようになった方が良かったのではないかと愚考するものである。
正直な話、底は浅いと言えてしまう。いろんなモンスターがいても、育て方が同じになるなら大した意味はない。
Wi-Fi対戦ができるが、これも単に戦うだけでボーナスやメリットが特にない。魅力的でない。
ただ、登場するキャラクターたちは活きの良さがあったように思う。それだけが救いか。