うーん、厳しい事言わせてもらうと、パソコンソフトによくあったタイピングソフトに近いような印象を受けてしまう。
どういう事かと言うと、そのタイピングソフトに出てくる単語に関しては入力が早くなるものの、それ以外の単語入力には大して力にならないという意味。
このソフトもそれら同様、個々の訓練についてはやっているうちに上達が見込めるものの、それが脳の強化につながったとは思えないのである。少なくとも私の感覚的にはそうである。
日々のコンディションの違いを考慮に入れるとしても、脳年齢が乱高下するというのはこのソフトのトレーニングが充てにならないからではあるまいか。
ゲーム的見地から言えば、楽しくない事はない。トレーニングは豊富だし、その内容もどんどん変わる。
やってて楽しい、というのは持続へのモチベーションを高める事につながるからいい事だと思う。
ハイスコアが出る、というのもゲーマーの心をくすぐるものがあるし、毎日問題が変わっていくのも基本とはいえ大切な事だ。
ただ、それが脳の力に直結してくれないのではないかという不安、というか心配はどうしても抜けない。
大体のトレーニングは手書きで文字数字を入力するが、字体認識システムが完全とは言えないような部分が見受けられる。
他にも沢山あるが、代表的な認識失敗は「々」の字だろう。これは他の文字に置き換えられて認識される事が実に多い。
数字も、「１」と「７」の区別がつきにくいようである。他にも文字を書いていたらミスタッチで横棒が伸びてしまうという事も何度かあった。
まあ、私の書く文字に癖があるのかもしれないが。更に言えば完全を求めても仕方がない。悔しい時もあるが、妥協できるレベルには仕上がっていると思う。
頭を捻らなければならない事は確かなのだが……これで脳の力に直結しないというのも変な話。
このソフトでトレーニングを始めて２１日でこの文章を書いているが、もっと続ければ成果が上がるのだろうか。
しかし、私にはどうしてもそうは思えないのだ。脳が鍛えられているとは思えないのだ。結果、空しくなってしまって今に至る。
とはいえ、ゲームとしての面白さがあるので、たまにやるには良いソフトなのではないだろうか。本末転倒かもしれないが。