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おてがるパズルシリーズ アリスと魔法のトランプ プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


アークシステムワークス社が、DSiウェア時代から出しているダウンロードソフトシリーズが、3DSでも登場した。それがこの『アリスと魔法のトランプ』である。
『おてがるパズル』の名に恥じず、内容はパズルである。タッチペンでの操作を基本とし、1ステージづつクリアしていくタイプ。
ゲームの内容とはあまり関係ないながら、立体視(3D表現)に対応していない、恐らく3DS専用のゲームとしては初の特徴を持つ。

ストーリーは基本的にはあってないようなもの。少女とネコの物語、と理解しておくだけでなんの問題もない。
ちなみに、少女は割と不愉快なキャラクターをしているし、ネコに個性はほぼない。そこら辺は多少問題かもしれない。
一定数のステージをクリアするとギャラリーにグラフィックが追加される。タイトル画面からいつでも見に行く事が可能である。

パズルの特徴としては、敢えて誤解を恐れずに言えば、一筆書きを描くように解く類のパズルである。
スタート地点のネコを転がして、カードの落ちている全地点を通過し、ゴールまで導く事が求められる。
基本的にはネコは直線状にしか転がれないため、途中に方向転換のためのブロックを配置してやるのである。
1回の挑戦でカードを総て集めゴールゲイトを開き、ゴール内にネコを入れてやればステージクリアとなる。
ステージ内には固定ブロックやワープゾーン、ニードルといったいろいろなギミックがあり、それを活用したり避けたりしてゴールまで導いてやるのである。

と、まあ、基本的には単純なゲームであり、ルール自体も難しい事はない。新しいギミックがステージに導入される際にはチュートリアルまで入る親切振りである。
ただし、ゲームの難易度自体は決して易しくはない。しっかり知恵熱が出るレベルには難しい。
ステージ失敗によるペナルティや、思考時間・チャレンジ回数の制限といったモノはないのがせめてもの救いか。逆に言えばじっくり考える事を求められるという事であるが。

最初に述べたように、立体視に対応していない。しかしグラフィック自体は美しいレベルである。
弱点としては、パズルを実行する下画面がややこずんで見える事であろうか。上画面も、セリフを流すだけでなく何かもう一つ仕掛けが欲しいところであった。
500ポイントというまあまあの値段に、まあまあの中身と言える内容。御自身の予算とパズル適性に相談して購入を決められたし。


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