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愛してイルカ 〜愛されてイルカ〜 プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


イルカにいろいろな芸を仕込む事が主眼の、育成シミュレーションゲーム。
イルカの育成を始めとした、総ての操作はタッチペンで行われる。
肝要であるイルカの育成部分はアクション要素もあるが、そんなに難しくもない程度であり、敷居は低め。

登場するイルカは全部で10頭。ただし最初から総てを選べるわけではなく、最初は得意な事の異なる3頭のイルカのうちから1頭を選んでスタートする。
そのイルカに芸を仕込み、イルカショーで芸を披露させ、コインを貰う。貰ったコインで餌・おもちゃ・トレーニング設備・新たなイルカなどを購入する。
それの繰り返しである。やりがいはあるものの、奥深さはそれ程でもないとも言えよう。

イルカに芸を仕込むシステムを経験値制にしたのは面白い。面白いが、逆に一種の味気なさを見せてしまった部分もあるかも。
経験値を隠しパラメータにするとか、ゲージ制にして大雑把に示すとか、そういう風にしてもよかったのではないか。
また、覚えれる芸は多いものの、実際にショーで披露できる芸は5つという制約はやや不満である。それに芸による評価の差などもないようだし。

イルカと触れ合う、という感覚が薄いのはいただけない。ぶっちゃけた話、餌とおもちゃでご機嫌を取る事しか出来ない。
トレーニングによる経験値稼ぎも作業的になりがち。ハイスコアを出す喜びはあるが、スコアは記録されないのもマイナス。
イルカのショーも1頭のみのオンステージである。複数のイルカによる連携は出来ないもよう。

と、まあ、いろいろ残念なところの目に付く、もうちょっと頑張りたいゲームであった。
イルカの育成ゲームと言うより、イルカが主役キャラクターのミニゲーム集という感じも無きにしも非ずである。
800ポイントはやや高かった、という印象が拭えない。あまり購入をお勧めは出来ないものである。


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