Wiiポイント１０００で購入出来るロールプレイング、というWiiウェア。
そのチープなグラフィックに幻惑されがちだが、ゲームとしてはまあまあの出来。
ただ、やっぱりなんと言うか……垢抜けない印象は拭えない。まずは今一つな点から述べていってみようか。
まず、先程も言ったがグラフィックが安っぽい。一昔前のゲームみたいだ。勿論グラフィックが総てと言うわけでは決してないものの、この具合だと多少やる気を損ねるレベルと言えるかもしれない。
次に世界観にやや無理がある。３０世紀の火星がなんでこんな世界観になっているのか。ストーリーで補完はなされるもののちょっと足りない部分がある。
更にWiiリモコンを使ったアクションが求められるところが面倒かつ小賢しい。戦闘中の追加ダメージが代表格。ウェポンショップでの武器強化はお金を払う事でアクション省略出来るものの、予算の面からどうしてもアクションに頼らざるを得ないだろう。このアクション類は適宜に挟めば良いスパイスになったかもしれないが、こうしょっちゅうだと面倒さが先に立つ。
そしてシステムが簡素。必要最低限、といった印象がある。これは別に悪い事ではないかもしれない。しかし他の面でも秀でている部分がないだけに、何か足りない、という不満が感じられる。
これだけ述べると悪いところしかないようなゲームに聞こえるかもしれないが、プレイしてみると、先程も言ったが、まあまあの出来なのである。
ストーリーは一応良く出来ていると言えるし、矛盾点も特にない。説明不足といった部分はあるが。
システムは今どき要求される最低ラインは満たしている。特に優れている部分もまたないものの、上を見ないようにすれば気に障る程度のモノではないと言えよう。
総合すると、ロールプレイングのゲームらしいゲームとしては、なんとか合格点を上げられる。優秀とは言えないけれど、赤点級の出来では決してない。
なんと言うべきか、「このゲームはここをこうすれば良くなる」と言うよりは「これはこういったゲームでありこれ以上はない」という感じである。改変は出来ても改良はもう無理、とでも言おうか。そんな不可思議な面のあるゲーム。
購入点のWiiポイント１０００は高くはない。とはいえ安くもないがね。