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速練計算難問編 プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


タイトル通り、計算力を養うためのちょっと難しい問題集ソフトウェア。曰く「中学校入学までに身につけたい計算力を習得する」ためのソフトウェア、だそうである。
中学校など随分前に卒業した私にとって、このソフトウェアはお遊びの一種でしかない……はずであった。
しかし現実としては、自身の頭の働きの自信を打ち砕かれる結果となったのは、返す返すも遺憾である……。

基本的には穴埋めをメインとして出題が繰り返される。穴埋め、と言って分からなければ、xの値を求める計算式と言えば分かるであろうか。
基礎の四則計算から、時間・長さ・重さ・速さの計算、比・百分率・約数・方程式などなど、問題の種類は多彩。
それらにそれぞれ、入門編を含んで大体3つから5つの問題集が用意されている。1問題集あたりの問題数は30問から50問程度である。

問題の内容もまた多彩であるが、出題パターンが常に固定なのが惜しまれる。せめて問題順序のシャッフルなどが実行されれば良かったのであるが。
逆に言えば反復練習にはもってこいかもしれないけれども、やはりある程度問題と解答を覚えてしまう事は避けれないかもしれない。
とは言え、問題の数とバリエーションが多く、そう簡単に記憶しきれるものでもない事もまた確か。やりがいは非常にある。

問題の内容は、小学生高学年向きということもあり、基本を抑えていればなんとかなる出来のレベルである。
しかし総てを暗算でやるにはやや厳しい。やってやれない事もないのであろうが、時間が掛かってしまう。そういう事態を想定したか、メモ機能が付いている。
下画面左に付いたタブをタッチする事で、自由に使えるメモが2枚。これで筆算も安心である。また落書きも可能であるが、問題の移行などを行うとメモの中身は消えるので注意。

邪魔にならない程度の良質なBGM(気になる人のために消音も可能)、すっきりして見やすい画面のレイアウトもあり、ゲームとしても良い出来。
尤も、このソフトウェアをゲームとしてやる人はあまりおられまい。ゲームとしてみるにはエデュテイメントが過ぎる。
計算力を養いたい、日頃の鍛錬を欠かしたくない、という人々にお薦め。無論本職の生徒諸君にもお薦めする次第である。


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