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おきらくすごろくWii プレイ記念雑感

文:W.KOHICHI


「すごろく」とタイトルにあるが、その実ははっきり言って「モノポリー」である。要は資産競争ゲーム。
このゲームはモノポリーを更に簡易にし、それに独自要素を加えた出来。……いや、「モノポリー」というよりは「ドカポン」だろうか?
この2つを足して割ったようなものに仕上がっている。以下に、その特色を述べていこう。

主たる柱は3つ! 「モノポリー」「カード」「ミニゲーム」。
まずはモノポリー。ダイスを振って進んでいき、道中の資産を獲得し、そこに止まった別プレイヤーからカネを搾り取るゲームである。
モノポリーとこのゲームとの相違は、道中の資産を獲得するのに資金が掛からず、逆に資金が増える事だろうか。勿論マップを1周するとボーナスが入る。資金の獲得がルーレット方式で決められるのも大きな点。
さらに破産がなく、財産の差し押えもない。では占有した資産はどうやってプレイヤーの手を離れるのかと言うと、「大砲」というマスがあり、そこで適当に砲撃する事によって、当人以外のプレイヤーの資産を解除する事が出来るようになっている。ちなみに増資はない。
マップが複数あるのもモノポリーと異なる点の1つ。小さなマップから巨大なマップまで様々。
また、勝負の決着は資金でつけられるが、勝負の終点はターンの経過になっている。各プレイヤーが1回ダイスを振ると1ターン。全ターンが終了すると、行動の結果をボーナスに反映させたのちに、総合資金の比較が行われ勝負がつく。
さて、次は「カード」。地味だがかなり重要な要素。これは何かというと、要はお助けである。ダイスを複数にして振れたり、他プレイヤーから資金を奪ったり、いろいろ出来る。
ただしそれよりも重要な事として、カードは増資の代理になっている点が挙げられる。カードを持てば持つ程、自分の資産に別プレイヤーが止まった時に奪えるカネの額が大きくなるのだ。
カードはカードをもらえるマス目でもらえるので(そのままだ)、可能な限りコレクションしておきたい。勿論使う事もやぶさかではない。
そしてミニゲーム。これは正直、おまけ要素以外のモノではないと思う。ミニゲームをこなせばお金が入ってくる。しかし額的には大したレベルでもなくたかがしれている。どうも、「Wiiのゲームなんです」という言い訳のようにも見えてならない。
しかし独立したミニゲームとして見れば、中々の出来でもある。それだけに、柱であるモノポリー的世界と相容れないのがとても残念だ。
しかもこのミニゲーム、単体では遊べない。軽いパーティーゲームとしてちょっと遊ぶのが最適と思われるのだが。

ちょっと楽しむには非常にいいゲーム。人数調整も出来るし、複数人プレイも可。何よりプレイ時間が短くて済む。
良い意味で単調であり、殆ど運の強さだけでゲームが決着するのも良いところではある。
500Wiiポイントという値段は実に適正価格といった感じだ。ポイントがあるのなら購入をお薦め出来る。


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